後遺障害10級:肩関節の機能障害で、賠償額が185万円から1750万円にアップした事例
1.事故発生
白浜町在住の女性(40代)が、運転代行業者に運転を任せて自動車に同乗していたところ、運転代行業者が運転操作を誤り、民家の塀に自動車を衝突させました。依頼者は、右上腕骨骨幹部骨折等の傷害を受けました。
2.相談・依頼のきっかけ
依頼者は、右肩関節の機能障害(可動域の制限)の後遺症状が残り、ご自身で後遺障害認定申請をされました。そして、後遺障害10級の認定を受け、自賠責より被害者請求分461万円の支払いを受けました。その後、加害者側共済より、約185万円(既払い金と自賠責被害者請求分を除く)の示談提案を受けました。しかし、依頼者は、示談提案額が低すぎるのではないかと考え、当事務所に相談されました。
3.当事務所の活動
当事務所で検討したところ、相手共済側からの示談提案内容は、休業損害額や慰謝料額や逸失利益額など、裁判基準よりかなり低額なものでした。そこで、当事務所において、裁判基準で損害額を計算しなおし、示談交渉を行いました。
4.当事務所が関与した結果
示談交渉開始から1か月余りで、概ね裁判基準となる約1750万円(既払い金と自賠責被害者請求分を除く)での示談がまとまりました。
5.解決のポイント(所感)
本件は、相手共済側からの示談提案内容が、裁判基準に比べて余りにも低額なものでしたので、おそらく示談交渉レベルでの解決は困難で、裁判になるのではないかと予測していましたが、無事、示談解決できました。被害者ご本人で示談交渉された場合、相手方損害保険や共済が、裁判基準に比べて低額な示談提案をしてくることは多いですし、本件ほど極端に低額な示談提案をしてくることは稀ですが全くないわけではありません。やはり、示談書にサインしてしまう前に、一度は、交通事故に詳しい弁護士にご相談下さい。
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