死亡事故:加害者の刑事裁判に参加したほか、損害賠償では8000万円で示談できた事例

1.相談・依頼のきっかけ

20代の女性が、自動車事故で重篤な怪我を負い、集中治療室での懸命な治療もむなしく、亡くなられました。ご両親から、これからどうすればよいか分からないとのことで、当事務所に相談がありました。突然の事故であったことや、加害者側との感情的な対立もあり、ご両親の精神的打撃は大きく、また憔悴しきっておられるご様子でした。

 

2.当事務所の活動(1)

まず、ご両親から、明るく優しかったご息女の生前のご様子など、じっくりとお話をお伺いしました。ご両親の嘆きや悲しみなど痛いほど伝わり、これは当事務所としても、ご遺族にできるだけのサポートをしなければならないと、決意しました。

ご遺族としては、賠償を受けることよりも、まずは加害者側には相応の処罰を受けてもらいたいとのご意向でした。そこで、加害者の刑事裁判への被害者参加を行なうことにしました。

死亡事故や重大な後遺障害が残ったような場合には、被害者やその遺族は、加害者の刑事裁判に参加して、法廷で検察官の隣に座り、加害者に質問したり、被害感情を述べたり、加害者への量刑について意見を述べたりことができますし、被害者側を弁護士が支援することもできます。

下された刑事判決の内容は、ご遺族の希望するものよりも軽いものにはなりましたが、それでも、法廷の場で、どうしてこのような悲惨な交通事故をひき起こすことになったのか、その原因をご遺族から加害者に直接質問したりご遺族の思いを裁判官に訴えかけたりすることができ、ご遺族にとって一定の意義はあったのではないかと思います。

 

3.当事務所の活動(2)

刑事裁判の終了後、遺されたご家族が適正な賠償を受けることができるよう、当事務所で示談交渉を行ないました。

ご依頼の当初から加害者側には加害者側損害保険の弁護士が付いていましたので、弁護士間で示談交渉が進みました。

当初、加害者側弁護士は、慰謝料について、2100万円を主張し、逸失利益の計算の基礎となる収入額について、学歴を考慮しない平均賃金を主張していました。

これに対し、当事務所は、慰謝料について、本人分慰謝料2500万円と遺族固有分慰謝料400万円を主張し、逸失利益の計算の基礎となる収入額について、実際の学歴に基づく平均賃金を主張しました。

示談成立までかなりの期間を要しましたが、粘り強い交渉の結果、最終的には、概ね当方の主張額どおりの8000万円(既払金治療費等を除く)での示談がまとまりました。

 

4.所感

死亡事故は、大切なご家族の命を奪い、ご遺族の日常を奪う、とても悲しい事件です。どれだけ賠償を受けたとしても、残されたご遺族のこころの傷が癒されるものではありません。

命を奪われたご家族は、どれだけ悔しい思いをされたのでしょう。でも、命を奪われたご家族自身は、もうなにもできません。ならばせめて、亡くなられたご家族の生きていたであれば歩めたはずの人生の無念を晴らすため、できるだけのことをしてあげたい、というのが遺されたご遺族のお気持ちではないでしょうか。

当事務所としては、このようなご遺族のお気持ちを受けとめ、適正な賠償を受けることができるよう、精一杯努力いたします。

 

 

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