併合10級:左手関節機能障害、足荷重痛等で、賠償額3051万円を獲得した事例
1.事故発生
和歌山市在住の女性(50代)が自家用車で直進していたところ、加害車が前方からセンターラインオーバーをしてきて衝突しました。依頼者は、左橈骨骨折、右坐骨・恥骨骨折、リスフラン関節脱臼骨折等の傷害を受けました。
2.相談・依頼のきっかけ
依頼者は、治療を続けましたが、結局、左手関節に可動域制限が生じたほか、右坐骨・恥骨骨折後の股関節痛や、リスフラン関節脱臼骨折後の足荷重痛みが残存し、後遺障害級併合10級認定を受けました。しかし、右母趾種子骨骨折後の癒合不良による荷重痛について非該当とされたため、当事務所に相談されました。
3.当事務所の活動
右母趾種子骨骨折について、主治医は交通事故に起因するとの見解でしたが、自賠責調査事務所の認定は、受傷当日の骨折部の状態として既に骨硬化像が認められるなどとして、交通事故に起因する異常所見ではないというものでした。
そこで、受傷当日の画像について専門医の所見を補完して、裁判で争うことも十分考えられましたが、依頼者が早期解決を希望されましたので、後遺障害級併合10級を前提とした適正な損害賠償獲得を目指して、示談交渉を行うこととなりました。
4.当事務所が関与した結果
主として休業損害額と慰謝料額が争いとなりましたが、依頼者が早期解決を希望されたこともあり、結果的には、賠償額3051万円(既払い金を除くと1201万円)で示談しました。
5.解決のポイント(所感)
後遺障害の等級認定において画像所見がポイントとなるようなことは、ままみられます。そのような場合の対応として、費用と時間はある程度掛かりますが、専門医に見解を伺って意見書を作成してもらうのがよいこともあります。ただ、どこまで腰を据えて争うか、あるいは早期解決を目指すかについては、依頼者のご意向により、柔軟に対応していくことになります。
9級〜11級の最新記事
- 後遺障害10級:肩関節の機能障害で、賠償額が185万円から1750万円にアップした事例
- 後遺障害9級:手関節・母指の機能障害で、「賠償額が1880万円から2204万円にアップした事例
- 後遺障害併合11級:足関節の機能障害・醜状障害。当初の後遺障害12級認定を異議申立により併合11級とし、賠償額が381万円から872万円にアップした事例
- 併合11級:脳挫傷後の神経症状、頭蓋骨骨折後の手術痕で、賠償額800万円を獲得した事例
- 11級7号:脊柱の変形障害で、賠償額が373万円から700万円にアップした事例
- 10級7号:親指の機能障害で、賠償額が856万円から1055万円にアップした事例
- 併合11級:肩関節の可動域制限・肋骨の変形で、賠償額344万円から731万円にアップした事例
- 10級7号:右母指の機能障害で、損害額2465万円を獲得した事例
- 併合10級:左手関節機能障害、足荷重痛等で、賠償額3051万円を獲得した事例
- 後遺障害11級7号:脊柱の変形障害で賠償額1850万円を獲得した事例
上肢(肩・肘・手首・手指)の最新記事
- 後遺障害9級:手関節・母指の機能障害で、「賠償額が1880万円から2204万円にアップした事例
- 後遺障害非該当:頚椎捻挫、右肩関節打撲傷で賠償額85万円獲得した事例
- 後遺障害併合12級:賠償額が619万円から1050万円にアップした事例
- 後遺障害12級:左鎖骨骨折等後の肩関節の機能障害で後遺障害認定を受け賠償額1250万円を獲得した事例
- 後遺障害非該当:中指環指骨折で、賠償額86万円を獲得した事例
- 12級8号:長管骨の変形障害で、賠償額が391万円から1300万円にアップした事例
- 12級10号:指関節の機能障害の認定を受け、賠償額が59万円から1074万円にアップした事例
- 非該当:環指挫傷で、賠償額183万円を獲得した事例
- 10級7号:親指の機能障害で、賠償額が856万円から1055万円にアップした事例
- 12級6号:肘関節の機能障害で、賠償額が754万円から1095万円にアップした事例